家族の事情
海外に住む相続人がいるとき
印鑑証明の代わりのサイン証明と、在留証明
相続人の中に海外に住んでいる人がいると、遺産分割協議書に押す実印と印鑑証明書が用意できません。代わりになる書類と、手続きの進め方を、外務省・法務省の案内をもとにまとめました。
2026年10月に裁判所・法務省・外務省・国税庁の公式ページで確認しました確かめ方
要点
- 海外に住む日本人は印鑑証明書がとれないので、日本大使館・総領事館で署名(サイン)証明を受ける
- 住民票の代わりは在留証明。どちらも本人が公館で申請し、手数料は現地通貨で払う
- 公館が遠いときは、不動産の登記では住んでいる国の公証人の署名証明も使える
ふつうの相続と違うところ
- 日本の住民登録をなくすと印鑑登録もなくなり、印鑑証明書がとれない。代わりに、住んでいる国の日本大使館・総領事館(在外公館)で署名(サイン)証明を受ける。法務局や銀行も、海外に住む日本人にはこれを求めている。(外務省)
- 署名証明は、領事の前で署名(または拇印)をするため、本人が公館に行って申請する(代理・郵送は不可)。遺産分割協議書などにとじ合わせる形式と、署名だけを証明する形式があり、どちらにするかは提出先に確認する。対象は日本国籍の人。(外務省)
- 住民票の代わりになる住所の証明は、在外公館の在留証明。現地に3か月以上住んでいる(または住む予定の)日本国籍の人が対象で、本人申請が原則。一時帰国中に日本でとることはできない。(外務省)
- 手数料は1通ごとに円で決まった額相当(署名証明1,700円相当、在留証明1,200円相当)を、現地通貨の現金で払う。申請方法・必要書類・日数は公館ごとに違うので、事前に問い合わせる。(外務省)
- 不動産の登記では、在外公館が遠いなど領事の署名証明をとりにくいとき、住んでいる国の公証人が作った署名証明でも認められる。(法務省)
- 海外に住む人が不動産の所有者として登記されるときは、2024年4月から国内の連絡先(いなければ、いないこと)を届け出る。(法務省)
進め方
- 遺産分割協議書を作り、海外に住む相続人に送ります
- 相続人が、住んでいる国の日本大使館・総領事館で、協議書に署名して署名証明を受けます。協議書にとじ合わせる形式か、署名だけを証明する形式かは、出す先の銀行や法務局に確かめておきます
- 住所の証明が要る手続き(土地・建物の登記など)には、在留証明も受けます
- 書類を日本に送ってもらい、ほかの相続人の書類とそろえて手続きします
日本国籍でない相続人は、在外公館の証明を受けられません。住んでいる国の公証人などの証明を使うことになるので、何が使えるかを、出す先(銀行・法務局)に先に確かめてください。
使えるツールと相談先
手続きの書き方は家庭裁判所の家事手続案内で、法律の相談は法テラスや弁護士会の法律相談センターでできます。住んでいる地域の家庭裁判所は地域の窓口を探すで探せます。
よくある質問
一時帰国したときに、日本で印鑑証明書をとれますか?
日本に住民登録がないと印鑑登録がないため、印鑑証明書はとれません。住んでいる国の日本大使館・総領事館で署名証明を受けます。在留証明も、一時帰国中に日本でとることはできません。
署名証明の手数料は?
1通につき1,700円相当(在留証明は1,200円相当)を、現地通貨の現金で払います。申請のしかたや日数は公館ごとに違うので、先に問い合わせてください。
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