書き方

相続税の申告書(第1表)の書き方と記入例
相続税の申告書 第1表・第1表(続)(国税庁の様式。令和8年分用)

相続税の申告書 第1表・第1表(続)(国税庁の様式。令和8年分用)の書き方を、欄ごとに説明します。公式の様式と記入例をもとにしています。

2026年10月に公式の様式と記入例で確認しました

要点

  • 出す先:亡くなった人の死亡の時の住所地を受け持つ税務署(相続人の住所地の税務署ではない)。窓口・時間外収受箱に出すか、郵送かe-Taxで出す。書面を郵送するときは、税務署ではなく、その税務署を受け持つ業務センターあてに送る(2026年7月10日から全部の税務署)
  • 期限:相続の開始があったことを知った日(ふつうは亡くなった日)の翌日から10か月以内。申告と納付の両方の期限。10か月目の日が土曜・日曜・祝日などに当たるときは、休みが明けた日まで。見本(2026年8月10日に亡くなった)は2027年6月10日(木)
  • 添付する書類は7種類(くわしくは下の一覧)
様式(PDF)を開く公式の記入例(PDF)
目次(6)
  1. 出す人・出す先・期限
  2. 添付する書類(必要書類)
  3. 記入例(架空の人の例)
  4. 欄ごとの書き方
  5. 気をつけること
  6. 関係するページ

出す人・出す先・期限

項目内容
出す人亡くなった人から相続や遺贈(相続時精算課税の贈与を含む)で財産を取得した人。各人の課税価格の合計額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるときに出す。財産を取得した人が2人以上なら、共同で1つの申告書を作って出せる(連絡がとれないときなどは、別々に出してもよい)
出す先亡くなった人の死亡の時の住所地を受け持つ税務署(相続人の住所地の税務署ではない)。窓口・時間外収受箱に出すか、郵送かe-Taxで出す。書面を郵送するときは、税務署ではなく、その税務署を受け持つ業務センターあてに送る(2026年7月10日から全部の税務署)
期限相続の開始があったことを知った日(ふつうは亡くなった日)の翌日から10か月以内。申告と納付の両方の期限。10か月目の日が土曜・日曜・祝日などに当たるときは、休みが明けた日まで。見本(2026年8月10日に亡くなった)は2027年6月10日(木)
様式国税庁の様式(PDF)
記入例国税庁(申告のしかた36・37ページ)の記入例(PDF)
公式の案内国税庁「第1表・第1表(続)の記載要領等」(PDF)

添付する書類(必要書類)

記入例(架空の人の例)

2026年8月10日に亡くなった山田一郎さん(架空)の遺産を、妻の花子さんと長男の太郎さんが相続し、配偶者の税額軽減を使って申告する例です。欄の並びは見やすく簡単にしています。実際の様式の形は、公式の記入例で確かめてください。

相続税の申告書(第1表)記入例

1年月日提出・提出先(税務署長)
9年4月20日 提出/○○ 税務署長
2相続開始年月日
5・8・8・10(令和8年8月10日)
3修正申告の場合、右欄に「1」と記入します(G01)・※申告期限延長日
記入しない
4被相続人 フリガナ・氏名
ヤマダ イチロウ/山田 一郎
5被相続人 生年月日・年齢
3・25・4・1(昭和25年4月1日)/年齢 76
6被相続人 住所・職業
東京都○○区○○町1丁目2番3号/なし
7財産を取得した人 フリガナ・氏名・参考記載
ヤマダ ハナコ/山田 花子(参考記載は書かない)
8個人番号又は法人番号
花子さんの12けたの番号
9生年月日・年齢(財産を取得した人)
3・28・5・10(昭和28年5月10日)/年齢 73
残りの欄を見る(23欄)
10郵便番号・住所・電話番号
000-0000/東京都○○区○○町1丁目2番3号/090-○○○○-○○○○
11被相続人との続柄(続柄はコード表参照)・職業
01/なし
12取得原因(該当する欄に「1」と記入)
相続 に「1」
13① 取得財産の価額(第11表2③)
各人の合計 120,000,000/花子 61,000,000
14② 相続時精算課税適用財産の価額(第11の2表1⑧)
記入しない
15③ 債務及び葬式費用の金額(第13表3⑦)
各人の合計 2,000,000/花子 2,000,000(太郎さんは書かない)
16④ 純資産価額(①+②−③)(赤字のときは0)
各人の合計 118,000,000/花子 59,000,000
17⑤ 純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産価額(第14表1④)
記入しない
18⑥ 課税価格(④+⑤)(1,000円未満切捨て)・Ⓐ
Ⓐ 118,000,000/花子 59,000,000
19法定相続人の数(人)・遺産に係る基礎控除額 Ⓑ
2(人)/Ⓑ 42(42,000,000円)
20⑦ 相続税の総額
11,200,000
21⑧ あん分割合(各人の⑥/Ⓐ)
花子 0.50
22⑨ 算出税額(⑦×各人の⑧)
各人の合計 11,200,000/花子 5,600,000
23⑪ 相続税額の2割加算が行われる場合の加算金額(第4表⑥)
記入しない
24⑫ 暦年課税分の贈与税額控除額(第4表の2㉕)
記入しない
25⑬ 配偶者の税額軽減額(第5表㋩又は㋬)
各人の合計 5,600,000/花子 5,600,000
26⑭ ⑫・⑬以外の税額控除額(第8の8表1⑤)・⑮ 計
⑭ 記入しない/⑮ 各人の合計 5,600,000・花子 5,600,000
27⑯ 差引税額(⑨+⑪−⑮)(赤字のときは0)
各人の合計 5,600,000/花子 0
28⑰ 相続時精算課税分の贈与税額控除額・⑱ 医療法人持分税額控除額・⑳ 納税猶予税額
記入しない
29⑲ 小計(⑯−⑰−⑱)(黒字のときは100円未満切捨て)
各人の合計 5,600,000/花子 0
30申告納税額(⑲−⑳) ㉑ 申告期限までに納付すべき税額・㉒ 還付される税額
各人の合計 5,600,000/花子 0
31㉓〜㉗(この申告書が修正申告書である場合)・異動の内容等・税理士の欄・※の欄
記入しない
32第1表(続)(2人目からの財産を取得した人)
ヤマダ タロウ/山田 太郎・太郎さんの12けたの番号・3・53・5・20(昭和53年5月20日)/年齢 48・000-0000/神奈川県○○市○○1丁目2番3号・11/会社員・相続 に「1」・① 59,000,000・④ 59,000,000・⑥ 59,000,000・⑧ 0.50・⑨ 5,600,000・⑯ 5,600,000・⑲ 5,600,000・㉑ 5,600,000
名前・住所・番号はすべて架空で、書類ごとに別の場面の例です。青い字が、自分で書くところの例です。

窓口に持っていくときや、書き写すときに

欄ごとの書き方

欄の名前は、公式の様式の書き方に合わせています。番号は、上の記入例の番号と同じです。

1年月日提出・提出先(税務署長)
申告書を出す日と、出す先の税務署の名前を書く出す先は、亡くなった人の死亡の時の住所地の税務署。相続人の住所地の税務署ではない。国税庁の記載例は「9年2月5日」のように、令和の年の数字だけを書いている
2相続開始年月日
亡くなった日を、元号のコードと年・月・日の数字で書く元号のコードは、1明治・2大正・3昭和・4平成・5令和
3修正申告の場合、右欄に「1」と記入します(G01)・※申告期限延長日
期限内に初めて出す申告書なら書かない。※の付いた欄は書く必要がない
4被相続人 フリガナ・氏名
亡くなった人の氏名とフリガナを書く被相続人の列の「個人番号又は法人番号」「郵便番号」「電話番号」「被相続人との続柄」「取得原因」は斜線の欄で、書かない
5被相続人 生年月日・年齢
元号のコードと年・月・日を書く。年齢は、亡くなった日の年齢
6被相続人 住所・職業
亡くなったときの住所と、亡くなった日の職業を書く国税庁の記載例は、会社の役員なら「○○商事㈱ 代表取締役」のように役職まで書き、仕事をしていない配偶者の職業は「なし」と書いている
残りの欄を見る(26欄)
7財産を取得した人 フリガナ・氏名・参考記載
1人目の財産を取得した人の氏名とフリガナを書く。2人目からは第1表(続)に書く(1枚に2人分)書くのは、一緒に申告書を出す人だけ。一緒に出さない人も書くときは、その人の「参考記載」欄に「1」と書く。その人の分は申告書として扱われないので、その人は別に申告書を出す
8個人番号又は法人番号
財産を取得した人のマイナンバー(12けた)を書く書いた人全員の本人確認書類の写しを付ける(窓口で出す人は、自分の分は見せるだけでもよい。e-Taxなら不要)。参考記載の人の分は書かない
9生年月日・年齢(財産を取得した人)
元号のコードと年・月・日を書く。年齢は、相続開始の日(亡くなった日)の年齢
10郵便番号・住所・電話番号
財産を取得した人の郵便番号・住所・電話番号を書く
11被相続人との続柄(続柄はコード表参照)・職業
続柄は2けたのコードで書く(配偶者01、長男11、二男12、長女21、孫30、父41、母42、兄61、養子90など)。職業は、相続開始の日の職業長男・長女などに当たらない子は10。養子は、ほかの続柄にも当たるときでも90
12取得原因(該当する欄に「1」と記入)
財産を取得した原因の欄(「相続」「遺贈」「相続時精算課税に係る贈与」)に「1」を書く
13① 取得財産の価額(第11表2③)
第11表の「2 取得財産の価額の合計表」から、その人の③を写す。左の「各人の合計」の列には、財産を取得した人全員の分を足した額を書く第1表の金額の欄は、左が「各人の合計」、右が1人目の人の額。第11表の③は、財産の明細(第11表の付表1〜4)の取得財産の価額を、人ごとに足した額
14② 相続時精算課税適用財産の価額(第11の2表1⑧)
相続時精算課税で、亡くなった人から贈与を受けた人だけが書く
15③ 債務及び葬式費用の金額(第13表3⑦)
第13表の「3 債務及び葬式費用の合計額」から、その人の⑦を写す引けるのは、その債務や葬式費用を負担する人の分。香典返し、墓石・墓地の費用、初七日などの法事の費用は、葬式費用に入らない
16④ 純資産価額(①+②−③)(赤字のときは0)
①に②を足し、③を引く。赤字なら0と書く
17⑤ 純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産価額(第14表1④)
亡くなった人から暦年課税の贈与を受けていた人だけ、第14表の1の④を写す2026年中に亡くなった人の場合、足すのは亡くなる前3年以内の贈与
18⑥ 課税価格(④+⑤)(1,000円未満切捨て)・Ⓐ
④と⑤を足し、1,000円未満を切り捨てる。下3けたの「000」は印刷されている各人の合計(Ⓐ)は、1人ずつ切り捨てたあとの額を足した額。Ⓐは第2表の㋑に写す
19法定相続人の数(人)・遺産に係る基礎控除額 Ⓑ
第2表の②で計算した、法定相続人の数(㋺)と基礎控除額(㋩)を写す。Ⓑは「000,000」が印刷されているので、百万円の位から上を書く基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数。相続を放棄した人がいても、放棄がなかったものとして数える。養子は、実子がいれば1人、いなければ2人まで数える
20⑦ 相続税の総額
第2表の⑧(相続税の総額)を写す。下2けたの「00」は印刷されている相続税の総額は、実際の分け方に関係なく、法定相続分で分けたとして第2表で計算する
21⑧ あん分割合(各人の⑥/Ⓐ)
その人の⑥をⒶで割った割合を書く。各人の合計の欄は「1.00」が印刷されている小数点以下10位まで書ける。財産を取得した人全員が選んだ方法で、小数点以下2位未満を調整し、全員の合計を1.00にしてもよい
22⑨ 算出税額(⑦×各人の⑧)
⑦にその人の⑧を掛けた額を書く。各人の合計の欄には、全員の分を足した額を書く農地等の納税猶予を受ける人がいるときは、⑧・⑨ではなく⑩に第3表の額を書く
23⑪ 相続税額の2割加算が行われる場合の加算金額(第4表⑥)
配偶者と、子・父母以外の人(兄弟姉妹・孫など)が財産を取得したときに、第4表の⑥を写す子が先に亡くなっていて代わりに相続人になった孫は、加算しない。養子にした孫は、代わりに相続人になった場合を除いて加算する
24⑫ 暦年課税分の贈与税額控除額(第4表の2㉕)
⑤に足した贈与で、贈与税を払っていた人が書く
25⑬ 配偶者の税額軽減額(第5表㋩又は㋬)
配偶者の列だけに書く。第5表で計算した配偶者の税額軽減額(一般の場合は㋩)を写す配偶者が実際に取得した正味の遺産が、1億6千万円か法定相続分相当額の多いほうまでなら、配偶者の相続税は0円になる。期限までに分けていない財産は対象にならない
26⑭ ⑫・⑬以外の税額控除額(第8の8表1⑤)・⑮ 計
未成年者控除・障害者控除・相次相続控除・外国税額控除を受ける人は、第8の8表の1の⑤を⑭に写す。⑮には⑫・⑬・⑭の合計を書く控除は⑫、⑬、第8の8表の1の①〜④の順に引く。途中で0や赤字になったら、あとの控除はせず、⑯は0になる
27⑯ 差引税額(⑨+⑪−⑮)(赤字のときは0)
⑨に⑪を足し、⑮を引く。赤字なら0
28⑰ 相続時精算課税分の贈与税額控除額・⑱ 医療法人持分税額控除額・⑳ 納税猶予税額
当てはまる人だけ書く(相続時精算課税の贈与税を払った人、医療法人の持分を放棄した人、農地や株式などの納税猶予を受ける人)
29⑲ 小計(⑯−⑰−⑱)(黒字のときは100円未満切捨て)
⑯から⑰と⑱を引く。黒字なら100円未満を切り捨てる。赤字なら頭に△を付ける
30申告納税額(⑲−⑳) ㉑ 申告期限までに納付すべき税額・㉒ 還付される税額
⑲から⑳を引いた額を書く。納める額は㉑(下2けたの「00」は印刷されている)、戻る額は㉒に書く㉑の額を、申告と同じ期限までに納める。㉒があるのは、相続時精算課税の贈与税を払っていた人などで、第1表の付表2に受け取る口座などを書く
31㉓〜㉗(この申告書が修正申告書である場合)・異動の内容等・税理士の欄・※の欄
修正申告書のときだけ㉓〜㉗と異動の内容等を書く。自分で申告するときは税理士の欄も書かない。※の欄(通信日付印の年月日・確認)は書かない
32第1表(続)(2人目からの財産を取得した人)
2人目からは第1表(続)に、第1表の右の列と同じ書き方で書く。1枚に2人分ある各人の合計、法定相続人の数・基礎控除額、相続税の総額は、第1表だけに書く

気をつけること

ほかの注意(7件)
  • 申告と納付の期限は、亡くなったことを知った日(ふつうは亡くなった日)の翌日から10か月以内。遅れると加算税や延滞税がかかることがある。納付は、e-Taxのダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード(1,000万円未満)、納付書での現金払い(金融機関・税務署)でできる
  • 配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って税額が0円になる人も、申告書を出す。配偶者の税額軽減を使うときは第5表を付け、遺言書か遺産分割協議書の写し(協議書なら相続人全員の印鑑証明書も)を付ける
  • 期限までに遺産を分けられないときは、分けていない財産を相続分(寄与分を除く)で取得したとして第11表の②に書いて申告する。分けていない財産に配偶者の税額軽減は使えない。「申告期限後3年以内の分割見込書」を出しておき、3年以内に分けたら、分けた日の翌日から4か月以内に更正の請求をすると使える
  • 小規模宅地等の特例を使うときは、第11・11の2表の付表1(小規模宅地等についての課税価格の計算明細書)を作り、遺産分割協議書の写し・相続人全員の印鑑証明書と、特例の種類ごとの書類を付ける。申告がいるかどうかは、特例を使う前の額で決まる
  • 土地などの評価が必要な財産は、先に「土地及び土地の上に存する権利の評価明細書」などを作っておく
  • e-Taxでも出せる。国税庁の確定申告書等作成コーナーやe-Taxソフト(WEB版)では作れず、e-Taxソフト(ダウンロード版)か民間の税務ソフトで作る。e-Taxソフトは自動で計算しないので、自分で計算した金額を入れる。本人が送るときは、財産を取得した人ごとに送る
  • 出したあとで、税額が少なかったと気づいたら修正申告書を出し(加算税や延滞税がかかることがある)、多すぎたら更正の請求で直す

この前・この次の書類

「3か月・4か月・10か月以内」の書類です。

同じ時期の書類:遺言書の検認の申立書の書き方・相続放棄申述書の書き方・準確定申告書の書き方・準確定申告の付表・医療費控除の明細書(準確定申告)の書き方

書類の書き方と記入例の一覧(時期ごと)

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