書き方

相続の限定承認の申述書の書き方と記入例
相続の限定承認の申述書(家事審判申立書。事件名は「相続の限定承認」)

出す人:相続人の全員が共同で出す。

2026年10月に公式の様式と記入例で確認しました

要点

  • 出す先:亡くなった人(被相続人)の最後の住所地の家庭裁判所(裁判所)
  • 期限:自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内(民法915条・924条)。この期間は、家庭裁判所への申立てで伸ばせることがある
  • 添付する書類は9種類(くわしくは下の一覧)
様式をダウンロード公式の記入例(PDF)
目次(6)
  1. 記入例(架空の人の例)
  2. 出す人・出す先・期限
  3. 添付する書類(必要書類)
  4. 欄ごとの書き方
  5. 気をつけること
  6. 関係するページ

記入例(架空の人の例)

山田一郎さん(架空)が令和8年8月20日に亡くなり、自宅と預金はあるが借金もあるため、相続人の妻の花子さんと長男の太郎さんが2人で限定承認をする例です。欄の並びは見やすく簡単にしています。実際の様式の形は、公式の記入例で確かめてください。

相続の限定承認の申述書記入例

1事件名
相続の限定承認
2収入印紙を貼る欄(申立手数料として1件について800円分)
収入印紙800円分(押印しない)
3収入印紙・予納郵便切手・予納収入印紙・準口頭・関連事件番号
(裁判所が書く)
4家庭裁判所 御中・令和 年 月 日
○○家庭裁判所 御中・令和8年10月20日
5申立人(又は法定代理人など)の記名押印
山田 花子(印)・山田 太郎(印)
6添付書類
被相続人の戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本 各1通・住民票除票 1通・申述人の戸籍謄本 1通
7※欄(当事者の区別)
申述人(1人目・2人目)・被相続人
8申述人 本籍(国籍)
東京(都に○)○○区○○1丁目2番地
9申述人 住所・電話
〒000-0000 東京都○○区○○1-2-3・電話 090(○○○○)○○○○
残りの欄を見る(12欄)
10申述人 連絡先
(書かない)
11申述人 フリガナ・氏名・生年月日
ヤマダ ハナコ/山田 花子・昭和に○30年5月10日生(71歳)
12申述人 職業
無職
132人目の申述人(※欄)
本籍:申述人花子の本籍と同じ・住所:申述人花子の住所と同じ・ヤマダ タロウ/山田 太郎・昭和に○58年4月2日生(43歳)・会社員
14被相続人 本籍・最後の住所
申述人花子の本籍と同じ・申述人花子の住所と同じ
15被相続人 フリガナ・氏名・生年月日
ヤマダ イチロウ/山田 一郎・昭和に○25年1月15日生
16申立ての趣旨
被相続人の相続につき、限定承認します。
17申立ての理由
1 申述人らは被相続人の妻と子で、相続人は申述人らだけです。2 被相続人は令和8年8月20日に死亡し、申述人らは同日に相続の開始を知りました。3 遺産はありますが負債もあるため、相続によって得た財産の限度で債務を弁済したく、限定承認をすることを申述します。
18(申述人が複数の場合)相続財産清算人の希望
なお、相続財産清算人には、申述人の山田花子を選任していただくよう希望します。
19遺産目録【土地】
1・東京都○○区○○1丁目・2番・宅地・150.00平方メートル・備考:建物1の敷地、評価額○○○○万円、○○銀行の抵当権あり
20遺産目録【建物】
1・東京都○○区○○1丁目2番地・2番・居宅・木造瓦葺平家建・90.00平方メートル・備考:土地1の建物、評価額○○○万円
21遺産目録【現金,預・貯金,株式等】
1 ○○銀行○○支店 普通預金(番号○○○○○○)800,000円 申述人花子保管/2 現金 50,000円 申述人花子保管/3 負債 借入金 残額約○○万円 債権者 ○○銀行○○支店
名前・住所・番号はすべて架空で、書類ごとに別の場面の例です。青い字が、自分で書くところの例です。

窓口に持っていくときや、書き写すときに

出す人・出す先・期限

項目内容
出す人相続人の全員が共同で出す。相続放棄をした人は相続人ではなかったものとみなされるので、それ以外の全員で出す(民法923条・裁判所)
出す先亡くなった人(被相続人)の最後の住所地の家庭裁判所(裁判所)
期限自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内(民法915条・924条)。この期間は、家庭裁判所への申立てで伸ばせることがある
費用収入印紙800円分(1件につき)と、連絡用の郵便切手(額は裁判所ごとに違う。保管金として納めることもできる)(裁判所)
様式裁判所(申述書の書式及び記載例)の様式
記入例裁判所(記入例・相続限定承認)の記入例(PDF)
公式の案内裁判所(相続の限定承認の申述)

添付する書類(必要書類)

ほかの書類(4件)
  • 申述人が父母・祖父母など(第二順位)のとき:亡くなっている直系尊属(相続人と同じ代と下の代)の死亡の記載のある戸籍謄本
  • 申述人が配偶者だけのとき、兄弟姉妹・おいめい(第三順位)のとき:父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、直系尊属の死亡の記載のある戸籍謄本、亡くなっている兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、亡くなっているおい・めいの死亡の記載のある戸籍謄本
  • 同じ書類は1通でよい。同じ人の相続について期間伸長や相続放棄の事件で先に出したものは、出さなくてよい(裁判所)
  • 戸籍の代わりに法定相続情報一覧図の写しを出せる場合がある(申述する家庭裁判所に確かめる)。申述の前に取れない戸籍は、あとから出してもよい(裁判所)

欄ごとの書き方

欄の名前は、公式の様式の書き方に合わせています。番号は、上の記入例の番号と同じです。

1事件名
「相続の限定承認」と書く
2収入印紙を貼る欄(申立手数料として1件について800円分)
収入印紙800円分を貼る貼った印紙に押印しない
3収入印紙・予納郵便切手・予納収入印紙・準口頭・関連事件番号
書かない(太枠の外)
4家庭裁判所 御中・令和 年 月 日
出す先の家庭裁判所の名前と、申述書を作った日を書く出す先は、亡くなった人の最後の住所地で決まる
5申立人(又は法定代理人など)の記名押印
申述人全員の氏名を書き、それぞれ印を押す限定承認は相続人全員でするので、全員の名前を書く(記入例も2人)
6添付書類
付ける書類と通数を書く。何が要るかは、裁判所のサイトの「申立てに必要な書類」を見る(記入例の注)
残りの欄を見る(15欄)
7※欄(当事者の区別)
※の部分には、申立人・共同相続人・被相続人などの区別を書く。記入例では、申述人の欄に「申述人」、亡くなった人の欄に「被相続人」と書いている
8申述人 本籍(国籍)
本籍を書き、「都・道・府・県」の当てはまるものを○で囲む
9申述人 住所・電話
郵便番号と住所、連絡がとれる電話番号を書く
10申述人 連絡先
住所で確実に連絡がとれるときは書かない(記入例の注)
11申述人 フリガナ・氏名・生年月日
氏名にフリガナを付け、生年月日と年齢を書いて、元号を○で囲む
12申述人 職業
職業を書く
132人目の申述人(※欄)
2人目の申述人も同じように書く本籍や住所が1人目と同じなら「申述人花子の本籍と同じ」のように書いてよい(記入例)
14被相続人 本籍・最後の住所
亡くなった人の本籍と、最後の住所を書く申述人と同じなら「申述人花子の住所と同じ」のように書いてよい(記入例)
15被相続人 フリガナ・氏名・生年月日
亡くなった人の氏名にフリガナを付け、生年月日を書いて、元号を○で囲む
16申立ての趣旨
限定承認をすることを書く(記入例の書き方)
17申立ての理由
相続人がだれか、亡くなった日と相続を知った日、限定承認をしたいわけを、番号を付けて短く書く記入例では、遺産はあるが負債もあるので、相続で得た財産の限度で債務を払いたい、という書き方をしている
18(申述人が複数の場合)相続財産清算人の希望
申述人が2人以上のときは、相続財産清算人に選んでほしい申述人の名前を書く(記入例)相続人が2人以上いると、家庭裁判所が相続人の中から相続財産清算人を選ぶ(民法936条)
19遺産目録【土地】
番号・所在・地番・地目・地積を書き、備考に評価額や抵当権などを書く
20遺産目録【建物】
番号・所在・家屋番号・種類・構造・床面積を書き、備考に評価額などを書く
21遺産目録【現金,預・貯金,株式等】
品目、単位・数量(金額)、備考(だれが保管しているかなど)を書く。借入金などの負債も、債権者・残額などを書く(記入例)負債を調べきれていないときは、記入例のように「その余の負債については、未調査」と書いている

気をつけること

この前・この次の書類

「3か月・4か月・10か月以内」の書類です。

同じ時期の書類:相続時預貯金口座照会の申込書の書き方・所有不動産記録証明書の請求書の書き方・遺言書の検認の申立書の書き方・相続放棄申述書の書き方・相続の承認・放棄の期間伸長の申立書の書き方・準確定申告書の書き方・準確定申告の付表・医療費控除の明細書(準確定申告)の書き方・相続税の申告書(第1表)の書き方・相続税延納申請書の書き方

書類の書き方と記入例の一覧(時期ごと)

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