家族の事情

前の結婚の子がいる相続
前の結婚の子も相続人。連絡のとり方と調停

亡くなった方に、前の結婚で生まれた子がいるとき、その子も相続人です。会ったことのない相続人がいると、連絡のとり方や話し合いの進め方に迷います。ふつうの相続と違うところと進め方を、裁判所・国税庁の案内をもとにまとめました。

2026年10月に裁判所・法務省・外務省・国税庁の公式ページで確認しました確かめ方

要点

  • 前の結婚の子も、今の家族の子と同じ取り分の相続人
  • 離婚した前の配偶者と、養子縁組をしていない連れ子は相続人にならない
  • 遺産を分けるには全員の合意が要る。住所は戸籍の附票で調べられ、まとまらなければ家庭裁判所の調停
目次(5)
  1. ふつうの相続と違うところ
  2. 進め方
  3. 家庭裁判所の手続き
  4. 使えるツールと相談先
  5. よくある質問

ふつうの相続と違うところ

進め方

  1. 亡くなった人の出生から死亡までの戸籍を集めて、相続人を確かめます。前の結婚の子も、この戸籍に載っています
  2. 前の結婚の子の住所を調べます。戸籍の附票の写しをとると、住民票の住所がわかります(請求のしかたは市区町村の窓口で確かめてください)
  3. 手紙で連絡します。亡くなったことと相続人であること、遺産の内容、分け方の考えを、落ち着いた言葉で伝えます。財産の一覧を添えると、話が進みやすくなります
  4. 全員が合意したら、遺産分割協議書に全員が署名し、実印を押します
  5. 返事がない、または話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てます

遺言書で分け方を決めておけば、遺産分割の話し合いをしなくても名義を変えられることが多くなります。ただし、前の結婚の子にも遺留分(最低限の取り分)があり、遺言書で少なくされた子は、受け取った人にお金で請求できます(遺留分の計算)。

家庭裁判所の手続き

項目内容
手続き遺産分割調停
申し立てる人相続人(共同相続人)、包括受遺者、相続分を譲り受けた人
申し立てる先相手方のうち1人の住所地の家庭裁判所、または当事者が合意で決めた家庭裁判所
費用収入印紙1,200円分(亡くなった人1人につき)と連絡用の郵便切手(額は裁判所ごとに異なる。保管金として納めることもできる)
おもな書類
  • 申立書と、その写し(相手方の人数分)
  • 事情説明書(遺産分割)
  • 進行に関する照会回答書(遺産分割)
  • 亡くなった人の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 相続人全員の住民票または戸籍附票
  • 遺産に関する証明書(不動産登記事項証明書・固定資産評価証明書・預貯金通帳の写しまたは残高証明書など)
  • 送達場所等届出書

裁判所:遺産分割調停

期間の目安:遺産分割事件(調停・審判を通して)の平均審理期間は、2024年(令和6年)で12.1か月(最高裁判所の第11回の検証報告書)。(裁判所)

使えるツールと相談先

手続きの書き方は家庭裁判所の家事手続案内で、法律の相談は法テラスや弁護士会の法律相談センターでできます。住んでいる地域の家庭裁判所は地域の窓口を探すで探せます。

よくある質問

前の結婚の子に知らせないで、手続きを進められますか?

遺言書がなければ、預金の払い戻しや土地・建物の名義変更には、相続人全員の合意(遺産分割協議書)が必要です。前の結婚の子を除いては進められません。

連絡しても返事がないときは?

家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てられます。調停がまとまらないときは審判に移り、裁判所が分け方を決めます。

「遺産を分ける・相続税」のほかのページ(16)

遺産を分ける・相続税のまとめ(順番に見る)›

ほかの分類のページ(34)

亡くなってすぐ

年金・保険・税金

実家・土地・車

法要・お墓・家族

そのほか

このページの更新日: