書き方
相続登記の申請書の書き方と記入例
登記申請書(相続・遺産分割。2026年10月5日以降に申請するときの様式)
登記申請書(相続・遺産分割。2026年10月5日以降に申請するときの様式)の書き方を、欄ごとに説明します。公式の様式と記入例をもとにしています。
2026年10月に公式の様式と記入例で確認しました
要点
- 出す先:不動産の所在地を管轄する法務局・地方法務局(支局・出張所を含む。不動産登記法6条)。窓口に出すほか、郵送(封筒の表に「不動産登記申請書在中」と書いて書留)やオンラインでも申請できる(法務局)
- 期限:相続で不動産を取得したと知った日から3年以内(不動産登記法76条の2第1項)。法定相続分どおりに登記したあとで遺産分割をして、法定相続分より多く取得した人は、遺産分割の日から3年以内(同条2項)。正当な理由なく申請しないと10万円以下の過料(同法164条)
- 添付する書類は12種類(くわしくは下の一覧)
出す人・出す先・期限
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出す人 | 遺産分割協議でその不動産を相続することになった相続人(申請人)。法務局の記載例では、不動産を相続する人だけを相続人の欄に書く。代理人に頼むときは委任状を付け、申請書に代理人のことも書く(法務局の記載例) |
| 出す先 | 不動産の所在地を管轄する法務局・地方法務局(支局・出張所を含む。不動産登記法6条)。窓口に出すほか、郵送(封筒の表に「不動産登記申請書在中」と書いて書留)やオンラインでも申請できる(法務局) |
| 期限 | 相続で不動産を取得したと知った日から3年以内(不動産登記法76条の2第1項)。法定相続分どおりに登記したあとで遺産分割をして、法定相続分より多く取得した人は、遺産分割の日から3年以内(同条2項)。正当な理由なく申請しないと10万円以下の過料(同法164条) |
| 費用 | 登録免許税がかかる。課税価格(固定資産課税台帳の価格の合計。1,000円未満切り捨て)×0.4%(100円未満切り捨て)。この例では2,000万円×0.4%=8万円。価格が100万円以下の土地は2027年(令和9年)3月31日まで免税(法務局) |
| 様式 | 法務局の様式(PDF) |
| 記入例 | 法務局の記入例(PDF) |
| 公式の案内 | 法務局 |
添付する書類(必要書類)
- 遺産分割協議書:相続人全員が実印を押したもの(登記原因証明情報)
- 相続人全員の印鑑証明書:遺産分割協議書に押した印のもの。3か月以内に作られたものでなくてよい
- 亡くなった人の出生から死亡までの戸籍・除籍謄本(改製原戸籍を含む。登記原因証明情報)
- 相続人全員の戸籍謄本(抄本):亡くなった日以後の証明日のもの。亡くなった人の戸籍と重なる分は重ねて出さなくてよい
- 法定相続情報一覧図の写しを出すか、申請書の添付情報欄に法定相続情報番号を書けば、上の2つの戸籍(死亡の分かる戸籍と相続人の戸籍)の代わりになる
ほかの書類(7件)
- 亡くなった人の本籍の記載のある住民票の除票か、戸籍の附票の写し:登記簿上の住所・氏名が最後の住所・氏名と違うときや、本籍が登記簿上の住所と違うときに必要(この例は本籍「2番地」と住所「2番3号」が違うので必要)
- 不動産を相続する人の住民票の写し(住所証明情報。マイナンバーの記載がないもの):申請書に住民票コードを書けば不要
- 国籍等を証する情報:日本国籍の人は、相続人の戸籍謄本(抄本)で足りるので重ねて出さなくてよい
- 固定資産課税明細書:登記を申請する日の年度のもの(令和8年11月の申請なら令和8年度)。課税価格を確かめるため
- 相続関係説明図:戸籍・除籍謄本の原本を返してほしいときに出す
- 登録免許税の領収証書か収入印紙を貼った用紙(収入印紙貼付台紙)
- 代理人が申請するとき:委任状
記入例(架空の人の例)
2026年8月10日に亡くなった山田一郎さん(架空)の土地と建物を、遺産分割で妻の花子さんが相続し、11月に相続登記を申請する例です(登録免許税は8万円)。欄の並びは見やすく簡単にしています。実際の様式の形は、公式の記入例で確かめてください。
相続登記の申請書記入例
- 1いちばん上の枠(受付シールを貼るところ)
- (法務局が書く)
- 2登記の目的
- 所有権移転
- 3原因
- 令和8年8月10日相続
- 4相続人(被相続人)
- (被相続人 山田 一郎)
- 5相続人(申請人)の住所・氏名
- 東京都○○区○○町1丁目2番3号 山田 花子 印
- 6住民票コード(書くかどうかは自由)
- (この例では書かずに、住民票の写しを付ける)
- 7氏名ふりがな
- やまだ はなこ
- 8生年月日
- 昭和28年5月10日
- 9国籍等
- 日本
- 10メールアドレス
- hanako@example.com
残りの欄を見る(10欄)
- 11連絡先の電話番号
- 000-0000-0000
- 12添付情報
- 登記原因証明情報 住所証明情報 国籍等を証する情報
- 13□登記識別情報の通知を希望しません。
- (チェックしない)
- 14申請日・法務局
- 令和8年11月16日申請 東京法務局○○出張所
- 15課税価格
- 金2,000万円
- 16登録免許税
- 金80,000円
- 17不動産の表示(土地)
- 不動産番号 1234567890123/所在 東京都○○区○○町一丁目/地番 2番3/地目 宅地/地積 120・50平方メートル
- 18不動産の表示(建物)
- 不動産番号 1234567890124/所在 東京都○○区○○町一丁目2番地3/家屋番号 2番3/種類 居宅/構造 木造かわらぶき2階建/床面積 1階 60・00平方メートル 2階 45・00平方メートル
- 19契印
- (つづり目に契印する)
- 20登録免許税を貼る用紙(収入印紙貼付台紙)
- (台紙に領収証書か収入印紙を貼る)
窓口に持っていくときや、書き写すときに
欄ごとの書き方
欄の名前は、公式の様式の書き方に合わせています。番号は、上の記入例の番号と同じです。
- 1いちばん上の枠(受付シールを貼るところ)
- 法務局が受付シールを貼る場所。何も書かない
- 2登記の目的
- 「所有権移転」と書く(様式に印字されている)
- 3原因
- 亡くなった人が死亡した日(戸籍上の死亡日)を書き、後ろに「相続」と付ける遺産分割協議が成立した日ではない(法務局)
- 4相続人(被相続人)
- かっこの中に、亡くなった人の氏名を書く
- 5相続人(申請人)の住所・氏名
- 不動産を相続する人の住所と氏名を、住民票の写しのとおり正確に書き、氏名の後ろに押印する(認印でよい)遺産分割で、この不動産を相続しなかった相続人(この例では太郎)は書かない(法務局の記載例では相続する人だけを書く)
- 6住民票コード(書くかどうかは自由)
- 住所の下にかっこ書きで住民票コードを書くと、住民票の写しを付けなくてよい書かないときは、マイナンバーの記載がない住民票の写しを付ける
- 7氏名ふりがな
- 申請人の氏名のふりがなを書く外国人は「ジョン・スミス(JOHN SMITH)」のようにローマ字氏名を併記し、ふりがなは書かない
- 8生年月日
- 申請人の生年月日を書く
残りの欄を見る(12欄)
- 9国籍等
- 申請人の国籍を書く。日本国籍なら「日本」2026年10月5日以降の申請から、登記名義人になる人の国籍等を申し出ることになった(法務局)
- 10メールアドレス
- 申請人本人だけが使っているメールアドレスを書く令和8年4月から、登記所が住基ネットで氏名・住所の変更を見つけると、このアドレスに連絡し、本人の了解を得て変更の登記をする。登録後に手続完了のメールが届く(法務局)
- 11連絡先の電話番号
- 書類に直すところがあるとき、登記所から連絡を受ける番号を書く。平日の昼間に出られるもの(携帯電話でもよい)
- 12添付情報
- 「登記原因証明情報」「住所証明情報」「国籍等を証する情報」と書く(様式に印字されている)法定相続情報番号を使うときは、この添付情報の欄に番号を書くと、一覧図の写しを付けなくてよい(法務局)
- 13□登記識別情報の通知を希望しません。
- 登記識別情報の通知を受けたくないときだけ、□にチェックする。通知を受けるならチェックしない登記名義人になる人が2人以上なら、1人ずつ希望しないと申し出られる
- 14申請日・法務局
- 申請する日と、出す先の法務局(地方法務局)と支局・出張所の名前を書く出す先は、不動産の所在地を管轄する登記所。法務局ホームページの「管轄のご案内」で調べられる
- 15課税価格
- 固定資産課税明細書の「価格」(評価額)を、この申請書で出す不動産の分だけ合計し、1,000円未満を切り捨てて書く「固定資産税課税標準額」ではない。登録免許税が免除されるときは書かない(法務局)
- 16登録免許税
- 課税価格×0.4%(1000分の4)を計算し、100円未満を切り捨てて書く。免除されるときは、税額の代わりに免除の根拠の法令の条項を書く価格が100万円以下の土地なら「租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と書く。書かないと免税にならない(法務局)
- 17不動産の表示(土地)
- 登記事項証明書のとおりに、不動産番号・所在・地番・地目・地積を書く不動産番号を書けば、所在・地番・地目・地積は省略できる
- 18不動産の表示(建物)
- 登記事項証明書のとおりに、不動産番号・所在・家屋番号・種類・構造・床面積を書く不動産番号を書けば、所在・家屋番号・種類・構造・床面積は省略できる
- 19契印
- 申請書が2枚以上になるときは、申請人(または代理人)が各用紙のつづり目に契印する。申請人が2人以上なら1人でよい
- 20登録免許税を貼る用紙(収入印紙貼付台紙)
- 現金で納めた領収証書か収入印紙を、申請書に直接ではなく別の白紙に貼り、申請書と一緒につづって、つづり目に契印する収入印紙には割印や消印をしない(法務局)
気をつけること
- 2026年10月5日以降に申請するときは、新しい様式(国籍等・国籍等を証する情報の欄があるもの)を使う。法務局は「R8.10.5以降に申請する場合」として様式と記載例を分けて載せている(2026年9月11日更新)
- 用紙はA4で、添付書類と一緒に左とじにする。紙は上質紙など丈夫なもの。パソコンで入力するか、黒のインク・ボールペンではっきり書く。鉛筆や、こすると消えるペンは使えない(法務局)
- 不動産の表示は、登記事項証明書(登記記録)に書かれているとおり正確に書く
- 住民票の写しは、マイナンバー(個人番号)の記載がないものを出す。不動産登記ではマイナンバーは使えない(法務局)
ほかの注意(7件)
- 課税価格は、固定資産課税明細書の「価格」または「評価額」で計算する。「固定資産税課税標準額」ではない。明細書をなくしたときは、市区町村の証明書で確かめられる
- 戸籍・除籍謄本の原本を返してほしいときは、相続関係説明図を一緒に出す。遺産分割協議書の原本を返してほしいときは、コピーに「原本に相違ありません」と書き、申請書に押印した人が署名(記名)押印して、原本と一緒に出す
- 法務局の案内では、登記申請のためだけに作ったもの(委任状など)や印鑑証明書などは原本を返せないとしているので、出すときに登記所に確かめる
- 郵送で出すときは、封筒の表に「不動産登記申請書在中」と書いて書留で送る。返してもらう書類と登記完了証を郵送で受け取るなら、宛名を書いた返信用封筒と書留分の切手を入れる。登記識別情報を郵送で受け取るなら、本人限定受取郵便の料金分まで切手が必要(法務局)
- 登録免許税は、原則として現金で国(税務署など)に納めて領収証書を貼る。3万円以下などのときは収入印紙で納められる。この例(8万円)でどちらを使えるかは、申請先の法務局に確かめる
- 価格が100万円以下の土地は、2027年(令和9年)3月31日までに受ける相続の登記なら免税。申請書に「租税特別措置法第84条の2の2第2項により非課税」と書かないと免税にならない(法務局)
- 相続登記は2024年4月1日から義務になった。それより前に始まった相続で、まだ登記していないものも対象(法務局の記載例)
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